大糸線:松本ー南小谷ー糸魚川

       (1) 松本ー豊科11.4K 2003年7月28日(月) 雲多し 

 今年は昨年と異なり冷夏のようで、7月も終ろうとしているのに、最高気温が30℃を超えた日がまだ2日しか無い。まだ梅雨も明けず、スッキリした青空は望めないが、松本方面はどうやら晴れそうなので、大糸線に初めて足を踏入れ、松本で止っている歩き潰しの範囲を広げたい。 

 大糸線/松本電鉄用ホーム クモハ115-1562 ’11.10.01 
10:23 松本駅を出発、大通りを線路方向に進むが、段々線路から離れる、沿道にはビジネスホテルが多い。
 車内から見ると線路進行右手近くの道は無いようだ、東西に流れる奈良井川の支流を渡る橋との関係もあると思う。
 大手1丁目信号を左折、拡幅された広い道を500Mほど進み、
10:38 北松本駅着、地平島式ホーム1本の橋上駅、0.8KPあり、松本駅ホームが1線分しかないため、まずこの駅で交換あり、ホーム横を篠ノ井線が単線で過ぎる。 
 橋上コンコースから松本駅方面が良く見えるが意外と近い。 
10:46 出発、すぐ鶴木踏切で篠ノ井線共々渡り右手に、0.9K/14.75K地点。
11:01 本村踏切で左手に、1.4K地点、篠ノ井線はこの先150M、1.55K辺りで、右手に迫った山裾に取付き分れていく。
11:10 宮淵踏切、1.8K、市の宮渕浄化センターが大きい。この先200Mで奈良井川にぶつかる、鉄橋は1.95K~100M長、橋は無く、奈良井川右岸沿い,下流に400M程、   北松本駅
11:26 新橋の袂に到着、右手80Mの丘裾を篠ノ井線が行く。
11:33 左岸を戻り、奈良井川鉄橋の大町側袂に至る。この先集落に入り、川端西踏切(2.17K)で線路左手に、島内新橋公民館が建つ。
 線路左手すぐの道を行き、公園の奥に建つ「松本市音楽文化ホール」を見て、 

  島内駅
11:44 島内駅着、進行左カーブ途上の島式ホームが1本、2.6KPあり。
 駅近くを行く2車線の糸魚川街道に入る、歩道は白線のペンキ書き、
11:53 中部電力島内変電所が線路を背にして建つ、この先すぐの南中東踏切で3.17K地点。
11:58 長野自動車道をくぐる、街道以外道は無いようだ。
  
12:05 島高松駅着、片面ホーム。
 この先は線路左手すぐの幅広農道を行き、 
12:11 中通踏切(4.2K)で右手に、また糸魚川街道に戻る。
 見当を付け、左手の新興住宅街に入り、
 

  島高松駅

 クモハE127‐112+クハE126‐112  梓川鉄橋にて 
12:20 梓川鉄橋の松本方袂に到着、4.907Kと標示あり、鉄橋長は250Mくらい、ちょうどやって来た上り列車を撮る。
12:28~12:31 右手200M、糸魚川街道で梓川を渡り豊科町に入る、右手の山まで2K程、山裾を篠ノ井線が行く筈だ。
12:33 梓橋松本線踏切、5.06K、鉄橋の大町方袂に位置する踏切で、ホーム端まで15M足らず、往時は砂利採掘が行われたのだろう、引込線が草むらに隠れる。

 
12:37 梓橋駅着、片面ホーム、5.2KPあり、ホームの南西側は5M落込み、広田が展開、大きな生コン工場が1つその中に建つ、ホーム東側も小住宅が建つが、すぐ緑の田んぼが展開。 
 この先線路近くに道は無い、線路が豊科町と三郷村の境界近くを進むことも原因?
 田中を曲りくねる、一部砂利の農道を行く、張巡らされた用水の水量は豊かで、至る所でゴボゴボ音を立てる。
12:52 七日市踏切(6.02K)から線路端を行くも長続きせず、また田中を行き、

  梓橋駅

  一日市場駅
13:20 線路西側にある駅舎に出るのに手間取り、一日市場駅に到着、島式ホームが1本、6.8KPあり。 
 線路左手すぐの道をかなり行って、地下道で右手の新興住宅街に移る、ここまでは先刻迷って苦労した道だ。
13:30 糸魚川街道に通ずる県道を少し行き、また豊科町に入る、どうなっているの?
 この先用水沿いに農道が伸びる、左80M、水田を挟み線路が平行。
 上空は松本空港への航路らしく、時々着陸態勢に入ったジェット機が過ぎる。
13:45 中萱駅着、ホーム片面、駅員が1名、駅の周囲は新興住宅が多いが、矢張りすぐ田んぼの中となる。
 線路右手を行く、この辺り車窓から常念岳等の雄姿が望めるのだが、今日は雲の中。 
13:58 東沖南踏切(8.7K)に至る、この先、線路右手すぐに3M農道が続き、
14:08 下中萱踏切(9.5K)まで、ここで左手に移り、線路近くを300Mほど、なお線路は前駅より広田の中をほぼ真っ直ぐ進む。
14:17 道なりに市海渡踏切(9.8K)を渡り、

  中萱駅

  南豊科駅
14:26 南豊科駅着、駅舎は進行左手、ホーム片面、10.4KPあり、人家少々、畑と田んぼに囲まれた駅だ。
 この先、線路左手すぐに用水沿いの道が伸びる。
14:32 南安曇農業高校が線路右手に、段々住宅が多くなり、安っぽいラブホテルまで出現する。
14:40 豊科温泉踏切(11.2K)で線路右手に、もうホーム端まで50M。
11:43 豊科駅着、島式ホームには駅舎から地下道で連絡、11.4KPあり、駅前に小公園あり。 



       松本:信州会館  15:40~16:02在  ¥1,000(+ロッカー代50)

場所:北松本駅から大通りを500M程で大手1丁目信号、その先7~80Mの横丁を右に入るとすぐ、大手2丁目在、徒歩7~8分。
建物:主に登山客などを対象にした旅館で、間口は狭いが奥に長い、高校生のグループなど入っていた。
風呂場:薄暗い廊下の一番奥、主浴槽は5X2.5M、他にサウナと水風呂、洗い場は6.
お湯:14.8℃の鉱泉で、昭39年4月発行の証明書を掲出、PH7.1、お湯はごく平凡。
追記:閉館し、跡地はマンションになったと聞く、昭和20~30年代のグループ旅館の雰囲気を濃厚に漂わせていたのに残念だ。



        (2) 豊科ー信濃松川 14.6K 2003年8月2日(土) 

  実は昨日、東北本線の本宮ー安達間を歩いた帰り、ほろ酔いで気分で新宿駅の自動券売機前を過ぎ、過日試みて満席だった快速松本行を叩いたところ、明日のキャンセルが1枚、出ているではないか!
 真夏の連チャンは気が進まぬが、青春きっぷでグリーン席に乗れる折角のチャンスなので、出掛けて見ることにした。なお、車両は通常お座敷電車として使用される、「新なのはな」という485系団体専用列車だ。
  豊科駅  2003年7月28日  10:10 豊科駅を出発、線路右手を行き、程なく豊科槍ヶ岳踏切(11.7K)で左手に、県南安曇合同庁舎の5階建ビルが近くに建つ、この建物、直線線路のかなり先からも見えた。
 後は舗装小道が住宅と水田の間に伸び、一時西に300M程膨らんだが、また道なりに直線線路脇に戻った、この辺りの用水の水量も豊富で、ゴボゴボ音を立てて流れる。
10:44 下相原踏切(13.94K)で右手に、もう駅まで200Mくらいだ。
 
10:49 粕谷町駅着、片面ホームの委託駅、14.2KPあり。
10:54 出発、中村踏切で左手に、14.3K地点、豊科駅から線路は(15.5Kまで)真っ直ぐ、まだ安曇合同庁舎がシルエットが見える。  
11:08 観音様踏切(15.03K)でまた線路右手に、沿道は田んぼが主だが、アパート、勤労住宅も意外と多い、松本への通勤圏なのだろう。
 鬱蒼とした穂高神社の杜沿いに進む、なお神社は筑前の安曇郷から北上した安曇一族の祖神を祀る、安曇は海積の転訛の由。

  粕矢町駅

  穂高駅 
11:27 穂高駅に到着、島式ホーム1本、駅前広場にタクシーが5~6台、貸自転車屋も数軒、燕岳登山など観光的雰囲気が漂う。
11:31 出発、駅から赤レンガを敷いた遊歩道が伸びる。カンカン照りとなり反射がきつい
11:37 録山踏切を過ぎる、16.6K、踏切近くに録山博物館があり。
 16.8K辺りから赤レンガ造りの立派な穂高町民センターが現れ、敷地は17KPまで続く。
11:46 行止りとなり、右120Mの147号線に。11:54 穂高川を渡る、鉄橋200M、17.5K辺り
12:08 有明駅着、島式ホームの委託駅、
18.5KP立つ。 
 更に糸魚川街道、国道147号線を行く。
12:18 北穂高(簡易)郵便局前を過ぎる。

  有明駅

  安曇追分駅
12:29 安曇追分駅に到着、駅員1名、島式ホーム、19.9KPあり。
12:35 出発、糸魚川街道はこの先線路右手に移るべく、高架線で上り出すが、カンカン照りのなか照返しを嫌い、一般道を行き、
12:41 追分踏切を渡る、20.04K地点。
12:46 田中の道から中房川左岸堤防上に出る、ゴルフ練習場の巨大ネットが真横に。
12:55 土場集落で147号線に戻る、少し遠回りにはなったが、川面を見ながら歩けた。
12:59 第1二ツ家踏切(21.32K)から線路脇の遊歩道を行く、前後各1K線路は殆ど直線。13:14 22.5KPを過ぎる。 
13:17 細野駅着、片面ホームの無人駅、
 22.8KPあり、ここまでずっと遊歩道:ふれあいウォーキングコースを来た。

 ここからは線路進行右手に近い平行道を行く、次駅までちょうど1Kと短い。
                      


                          細野駅→
  有明山を望む、 於:細野駅  2005年9月19日 
13:38 北細野駅着、片面ホームの無人駅、ホーム松本方端の北細野踏切で23.83K。 
13:44 出発、進行右手の新興住宅街を行く、売出中の建売住宅も目に付く、歩道はレンガ敷き、何となく余裕を感ずる地域で小公園も幾つか、線路は左20~50Mと近い。
14:00 第4東江原踏切(24.9K)で左手に、地場のスーパーなど数店舗でなるSCが147
号線と線路との間を占める。
14:13 松川郵便局が右手に、線路はその裏手に近い。
 ←北細野駅
14:16 147号線から50M入り、信濃松川駅着、島式ホーム、駅員1名、26KP立つ。
 
14:21 立寄り温泉に向け出発、147号線を400M戻り、板取信号を右折、住宅と田んぼの道を西に1K余、
14:42 乳川を渡る、その先程なく県道306
号線を左折、700M程行って、
14:55~15:45 「村営すずむし荘」温泉在。 道はマー分り易い方だ。
16:09 信濃松川駅に戻る。

  信濃松川駅
施設:北アルプスの前山というか、角度によっては何とも厳かな山容の霊峰:有明山山麓に建ち、建物からは、餓鬼岳に源を発する乳川を眺める、元の国民宿舎を村が引受けた、フランス料理が売りのレストランは宿泊客以外も利用可能。
風呂:主浴槽は曲線を配し結構広く、気泡風呂の区画もある、乳川を眺める露天風呂が300坪程の芝生の庭にあり、他は水風呂があるくらい、洗い場は7+4(露天風呂)、風呂場は宿泊客と共用、客は総じて地元の人、この時間すいていた。
お湯:殆ど無色、無味、無匂の平凡なもの、36.5℃、湧出量60L/分の単純弱放射能温泉。 



        (3) 信濃松川ー簗場 20.3K 2003年8月21日(木) 

 信濃松川まで南武線の登戸駅から営業キロで242K余、この先普通列車での日帰りは効率が悪い、そこで9日のムーンライト信州を確保したが、当日はあいにく台風10号が日本列島を縦断、北海道日高地方等に大被害をもたらし、中央本線も高尾ー大月間が終日不通で、勿論ムーンライト号も早々と運転中止。
 翌10日は台風一過の好天になったが、その翌日より天気は1週間余に亙り愚図つく、何せ最高気温が30℃を越した日が無いのだ、これだけの冷夏は、前述の7月の状況も含め、物心ついてから初めてだと思う。
 そんな訳で自分も20日近く外出の機会が無く、今日は満を持して出掛けて来た次第、 少々カビ臭い183系の簡易リクライニングシートで、減光無しの「明るい夜」を過ごしたが、よく眠れました、、、  
 (ムーンライト号は快速なので、いったん信濃大町まで行き、また戻り)
5:53 まだ人気の無い信濃松川駅を出発、駅前の旧道を行き、5分ほどで糸魚川街道に入る、線路は田んぼを挟み100M右手に平行。
6:11 パチンコ店を過ぎ、程なく大町市に入る、標高632M、左の前山まで1K、右も900Mで山、この先左手に大北農協の低温倉庫、右手のクボタ大北支店が目立つ。
 一時400Mほどまた旧道を行って戻り、

  安曇沓掛駅
6:28 安曇沓掛駅着、片面ホーム、28.6KP
あり、ホーム右手はすぐ田んぼ、左20Mを糸魚川街道が平行。線路大町方500Mが直線。
6:35 出発、右手の細道を行く、街道は29K
Pの先で線路を跨ぎ右手に来るが、自分は左手すぐの農道に移る。
6:43 29.4KP、線路は右カーブ、29.5KPからまた1K近く直線、この辺りの広田も、用水の豊かな水がゴボゴボ音を立てる。
6:51 農道が行止り、踏切を渡り一時糸魚川街道に「避難」、
7:01 下一踏切(30.55K)でまた左手の農道に移り、ホーム直前、30.83K辺りまで、 
7:13 信濃常盤駅着、相対ホーム、30.9KP
あり、線路は松本方1Kに亙り直線。駅周辺に住宅多い。
 松本方すぐの踏切で、線路左すぐの1.5M幅
農道に移る。
7:27~7:29 左の農道が行止り、右手すぐの小道を行く、31.78~31.97K辺り。
 また線路左すぐに農道が伸び、一時350Mも離れるが、また道なりに線路に近付き、
7:53 堤防前の踏切で右手に近付いた糸魚川街道に、33.31K地点。
7:58 高瀬川を渡り終える、鉄橋は33.4K~
33.68K辺り、水量豊かな清流、流れは速い。 

  信濃常盤駅

  南大町駅
8:01 南大町駅着、片面ホーム、34KP立つ、鉄橋の関係で、松本方は駅出るとすぐ右カーブの上り勾配、大町方は700M程真っ直ぐ。
 この先、糸魚川街道は歩かず、線路右手の小道を行き、34.4K辺りで線路に沿う。
8:16 歩行者、自転車専用の光明寺踏切で線路左手に、34.86K、もうホーム端まで100Mくらい。 
8:20 信濃大町駅着、改札口直結の片面ホームに、中線1本を挟み島式ホーム1本、先刻ムーンライト到着時は、中線は勿論、同一番線に2列車を収容するなど、電車で一杯だったが、この時間全て出払い影も形も無い。 
8:40 キオスク経営の立食ソバで朝食後出発、駅からすぐの踏切で、白馬駅から回送扱いで引返して来たムーンライト号と出会う。
8:53 広幅の大通りを行き、線路との間を占める大町合同庁舎を右手に、36.06K辺り。
9:21 大町文化会館を過ぎ、隣接する文化公園に入り、行過ぎに気付き、300Mも戻り、

  信濃大町駅

  クモハユニ60000  於:信濃大町駅 1968年6月3日 

 北大町駅
9:25 北大町駅着、片面ホーム、住宅街が東側にあるせいか、文化会館へは大町寄りの踏切を渡らないと行けない。
9:37 また文化会館から文化公園を抜け、そのすぐ先 37.7K地点で線路横断、踏み跡が明確にあるが、踏切では無いようだ、
 線路から100M右、3M直線農道が1K程伸びる、なお、線路左手に平行するは、千国街道と名を変えた国道148号線。
9:58 ホーム端まで100Mくらいの 木崎湖踏切(39.23K)で左手に移り、
10:01 信濃木崎駅着、ホーム相対式、交換可能、39.4KPあり、西側に千国街道が近い、進行右手は田んぼを挟み150Mで山。 
10:08 出発、148号線を行く、駅を出るといよいよ山に分入り線路も39.7K辺りから20‰の長い上りが40.85K辺りまで。
 国道は40.2Kで線路を跨ぎ、右手の山にトンネルで入るが、そのまま直進する道が線路左手に伸び、
10:20 木崎湖日帰り温泉に到着、木曜は休業と聞いて来たが、夏季は営業しているようだ、40.3K辺りが対応。

  信濃木崎駅


          木崎湖温泉:ゆーぷる木崎湖  10:25~11:10在 ¥600


  ゆーぷる木崎湖
場所:木崎駅から148号線を1K程、途中から一際大きな建物が見え出す、丘の腹7~8M上を行く線路から約150M、車窓からよく見える、徒歩15分、木崎湖から100M足らず。
施設:市営室内プールが隣接、温泉は第三セクターが経営、1/4円形の主浴槽は15人は入れる、あと木製の水風呂、サウナ,他は気泡風呂があるだけ。、露天風呂は竹柵で囲まれ、眺望は利かず。
お湯:無色、無味、無匂の単純温泉、七倉・葛両温泉から引いた混合温泉、54.7℃度(使用時)とのこと、お湯の質は平凡。
その他:女性用主浴槽は長方形(パンフより)
11:23 温泉を出発、同じ山裾でもちょっと小高い所を行く線路下の道に入る。
 しばらく行くと線路が山中に消える、トンネルに入ったのかと思ったが、帰路見ると、40.5~41Kは切通しの中を行った、山裾を行く道路は、左下に木崎湖を見下しながら進むハイキングコースだ。
11:38 反対側を平行する148号線に連絡する稲尾架道橋(41.16K)を過ぎる、湖を見ながら進む道もまだ続くのでそれを、もう駅も見えている。
稲尾駅着、片面ホーム、41.5KPが大町方出外れに、右手すぐを148号線が平行、右は70
Mで山、左は湖岸まで田んぼを挟み200M、湖面が300Mあって山。線路は大町方、ホーム端から25‰の上り。 
 この先、148号線を進み、
11:55 42KPが左手すぐに、線路左下はすぐ湖。街道右手はすぐ山。
12:01 42.5KPが左手すぐに、街道右手にヤマザキのコンビニ建つ。

  稲尾駅

  海ノ口駅
12:07 海ノ口駅着、片面ホームの無人駅、ホーム100M先に43KP立つ。148号線が右手すぐを平行、山まで住宅挟み80M、湖岸まで200M、駅周辺の環境は全駅にそっくり。
12:17 43.2KP、この辺りが木崎湖の北端となり、43.6K辺りからは木崎湖のほぼ全景、温泉・室内プールの緑色の屋根を望む。
12:25 43.85K辺り、谷幅は線路を中心に各100M、計200M程。
12:48 45.5KP、谷幅は50Mと最も狭い、この先Y字形三叉路で旧道に入り、
12:57 中綱踏切(45.94K)で左手に、次の谷合の先300M先に小さな中綱湖が見える、眠った様な静寂に包まれた湖だ。 
13:03 簗場駅着、相対式ホーム、駅舎は旧街道側に建つ、急斜面にスキー場を擁する山まで湖面250Mを挟む、右手60M、15M程高い山腹を148号線が行く。 

 今日の大糸・中央線は混雑、1人なこともあり、、座れたもののずっとロングシート、隣や前に人がいると、それだけで結構疲れるものだ、帰宅は20時55分、簗場駅発が14時1分だったから、7時間近く要した。

  簗場駅





        (4) 信濃森上ー簗場 15.3K 2003年8月26日(火)本曇り 

 21日、簗場まで歩いての帰り、登戸駅で24日発のムーンライトを確保、今夏はまだ山に行っておらず、前々から頭に入っていた雨飾山に登った、南小谷駅から登山口に通ずる始発バスへの連絡が6分と、非常にスムースなのも魅力だ。登山後は大露天風呂が有名な村営の雨飾荘に泊り、前日早朝の始発バス折り返し便で、南小谷駅に。
 今日は前回より歩き出しが3時間近く遅く、うまくいっても帰りのスジは前回と同じになるだろう。
  信濃森上駅   信濃森上駅は下り島式、上り改札口直結の片面ホーム、駅員は無配置、61.6KPあり。スキー全盛時代が過ぎた今、当時の賑いは無く、駅前の土産物店レストランなども開店休業状態。
8:51 出発、白馬駅に向い左手の旧道を行き、松川踏切(60.85K)で右手すぐの148号線に入り、松川を渡る、鉄橋は150M長、60.7K、 渡ると両側2M余の歩道を有する148号線が真っ直ぐ白馬方に伸び、レストラン、土産物店など急に多くなる、線路も60.4Kから駅まで直線、周囲は田んぼなのを過日確認澄み。 
 信濃森上駅は、長らく大糸南線の終点だったし、1967年12月の南小谷電化延伸まで、ここで電車から気動車へ乗換えたので、当時を知る者には現在の静寂さがウソのよう、 1日平均乗車客も100人を割るらしい。




       発車を待つ糸魚川行キハ20348他、→
                     1962年10月1日 

  白馬駅
9:18 白馬駅着、駅舎直結の片面ホームに島式ホーム1本、59.7KPあり。
9:35 線路右を平行する148号線を行き、鍛冶屋浦踏切(58.7K)で位置確認、線路前後各500Mが直線。
9:48 平川を同名の橋で渡る、鉄橋左100
M、57.7~57.6K辺り、この手前で右に、この辺りでは大きなみそら野別荘地を見る。
9:58 オリンピック記念道路が線路を跨ぐ、
56.9KKP辺りとなる。  
10:03 飯森駅着、片面ホームの寂しい停留場、56.7KPがホーム白馬方出外れに。
10:07 出発、程なく飯森踏切で線路左手に、56.4K地点、ちょっと行った小道に、「塩の道・千国街道」とある、旧道の旧道に当るが、長くは続かず、
10:20 左手30Mを来た148号線に合流、右手は住宅、田んぼを挟み120Mで線路、左手は400M程緑の田んぼが展開、その先の山裾をオリンピック記念道路が走る。
10:24 神城(簡易)郵便局が右に、この手前から住宅、商店が現れた。 

  飯森駅

  神城駅
10:32 神城駅着、立派な新築駅舎、観光案内所があり女性職員2名の他、委託職員(?)も数名、全く乗客がおらず格好がつかず、改札直結ホームに下り島式ホーム。 
 駅横の駐車場脇の踏切(55KPあり)から線路は山裾を行き、左100Mの148号線に入る、左は山が1K先まで後退、その間は広い田んぼが占める。
10:53 線路との間に建つ白馬南小学校沿いに線路方に行くと、また「塩の道・千国街道」の看板があり左折、
 右手50M、鉄道防雪林越しに、ちょっと小高い所を行く線路を垣間見ながら進み、 
11:05 佐野坂/北陸自然道の三叉路は、線路方向の右手に進み、
11:10 南神城駅着、片面ホームの寂しい停留場、松本方右手はすぐ山、左は緩斜面が落ち、要は山の腹にホームがある。 
 駅左手のスキー民宿街を抜け、
11:22 148号線を行くと、観光バスが客待中、近くに「姫川の源流」が湧出る場所があり、行ってみることにして樹林に入る。
11:30 姫川源流に到着、湿地帯の清流に水藻が揺れ、水が冷たいのか湯気が少々昇る。
11:44 旧道踏切(51.83K)で右手に、大きなスキー場の麓で、リフトの出発駅が建つ。

  南神城駅
 「塩の道}は砂利道、線路より7~8M上を進むが、51.5K辺りより傾斜が急になり、雪覆いの緑屋根が5~60M下になったかと思うと、いつの間にか見えなくなった。
12:00 お昼のサイレンは「鬼石」で聞いた、鬼が投げようとして果たせなかった爪痕が印された大石があり、この辺りがサミットで、神城の意外と広々とした肥沃な平野が見渡せる。
12:07 この先下り坂となり、Y字路に出る、右に行けば青木湖とあったが、方向的に明らかに逆で、左に道を取る、しばらくすると青木湖が樹林越しに見え出す、「塩の道」の案内は出来栄えはきれいだが、こんな事もあるんだ、、、
 曲りくねった湖岸沿いをウンザリしながら歩くが、なかなか線路は見えてこない。
12:38 やっと148号線の旧道に入る、線路が山裾5M上を行く、49.5KP立つ。
 この先148号線を、少し小高い所を行く大糸線と右手の青木湖を見ながら進むこと約1.5K、 

  ヤナバスキー場前駅
13:00 ヤナバスキー場前駅着、片面ホームの季節停車駅、ホーム白馬方出外れに48KP立つ。標高は828.4Mで大糸線の最高所駅となる。 
 なお線路はここまで南神城より標高差60M程を、主に山の狭間の西裾沿いに、25‰の上り勾配にR250曲線を交え抜けて来た、51~50KPの間など、深山の雰囲気が濃厚、国道にはあるトンネルが全く無いのが不思議だ。なお、ここが姫川・信濃川水系の境界だが、湖が控え実感は無い。
13:20 さらに148号線を行き 中綱湖岸に入る、右手から山が迫り青木湖と分断するのだが、その間、平地も交え100M程、湖底は繋がっていてもおかしくない距離だ。
 148号線旧道は山裾というか、山の狭間を抜け、線路は左右の山が迫り平な場所が無く、この短区間を切通しで抜け、一時旧道からは姿が見えなくなる。
13:28 見覚えのある梁場駅に到着、予定通り14時01分発、前回と同じスジとなった。 




      (5) 南小谷ー小滝 21.7K 2003年9月7日(日)

 この夏は青春18きっぷを2枚:10回分購入、主に大糸線沿線を歩いて来た、予定ではそろそろ全線完歩している筈が、前にも述べた冷夏と台風による天候不順に邪魔され、現時点で達成率は6割程度に留まる。
 それでまだ2回分残っている青春きっぷで、南小谷以遠の非電化区間を訪問しようと、乗車の前日、「ムーンライト信州」の指定券を新宿に出た帰りに購入すると、残席僅かで通路側席だった、同じく天候に悩まされ出番の無かった登山者などが、シーズン最後の週末に掛ける様で、実際、列車は満員、指定券無しで乗込んできて、デッキに座る人も見掛けた。  

   南小谷駅
  
6:26 南小谷駅を出発、駅の手前で姫川左岸に移る148号線に入る。
6:37 小谷村役場が国道の左80M、山を背にして建つのが見える、
6:48 小谷保育園前バス停、対岸の線路は71.5K辺りが対応、周囲に狭い田んぼも見られる。
6:58 姫川生コン工場の角から左の旧道に、山が少し後退、住宅が建つ、下里瀬集落だ、72.1K辺りが対応、 
7:06 中央橋前バス停、村営「サンテイン小谷」が建つ、73K辺り、この先本道は右岸に移り、旧道はそのまま左岸を進む。
7:22 中土駅着、片側が行止りになった島式ホームが駅舎よりやや小高い所に位置、右手はすぐ姫川の流れ、左はタクシー会社など人家数軒、中部電力の姫川第二発電所があって、すぐ100M程の崖山。 
 線路は73.3K辺りで立山トンネル(385M)に入り、続いて姫川を渡り(73.9K)左岸に。
7:36 出発、駅前から左の山に入る小道があり、どうもこれが「塩の道」らしく、148号線から離れ上ってみる、なお線路は、駅を出るとすぐ池原(178M)に入り、続いて袖の山(400M)、滝の口(360M)と連続するトンネルで左岸ギリギリに迫った崖山を抜ける、
  中土駅

  中土駅ホーム
7:59 三叉路を「石坂(集落)」とある右手に入らず、左手の案内の無い方向に進む、実は右に入って間もなく、ライトバンのおじさんがわざわざ停まり、「塩の道」なら左だよ、、」、と教えてくれたのだ。
 この先不安に駆られながら草生した小道を下ると、
8:20 集落の外れに出て、砂防ダムがやけに多い、滝の連続の様な川と棚田が見える。この川が暴れ川として有名な浦川だろう。 
8:31~8:37 幸田文文学碑が、集落を見下す見晴らしの良い場所に立つ、明治44年、稗田山が突然崩落、土石流が浦川下流の美田を跡形なく埋め尽くしたとのこと、確かに、この傾斜にこの水量があって土石流や洪水が発生すれば、その被害たるや甚大で、「塩の道」が姫川との合流点から2Kも上流のこの地を渡河点に選んでいることは、防災上からも十分理解出る。
8:39 浦川を浦川橋(100M長)で渡り、後は左岸沿いの砂利道を下ってみる、道は途中から河原の赤テープ伝いとなり、浦川のそのまた支流の結構早い流れも石伝いに渡った。

 線路は中土駅の直前で姫川を渡る、糸魚川行キハ52115 
9:07 松ケ峰に到着、上を見上げると砂防ダムがずっと上流の先まで階段の様に連なり、マー凄い川だ、こんなの初めて見た!置かれている「転石」も大きい、コンナのが流れてくるのか! なお、柵があって近付けないが、すぐ近くに風車の並んだ小発電所(?)があり、これは北小谷駅からも見え、目印となる。
 この先はまた舗装路で下り、ループ状の道路を近道もした、対岸の山腹を行く148号線に観光バスなどが見える、対岸に集落は見えず、この辺り谷幅は400Mくらい。
 下の河原に広大な更地が見えるが、土の色が新しく、95年の大水害復旧の際、川を埋めた土砂を取除いて捨てたものだろう。
9:39 沢を10M長の橋で渡り、来馬集落に入る、今は草生した狭い棚田が散見され、区画の石積みの入念さに、昔の人の苦労が偲ばれ、切ない気分になる。
9:43 来馬温泉:村営「風吹荘」前を過ぎる、姫川を見下す高台に丘を背にして建ち、対岸には駅も近い、立寄り温泉は10時からで、先を急ぐので残念だがパス。
 なお線路は、75.75K辺りで姫川右岸に移り、すぐ外沢トンネル(76~77.6K)に入るのを帰路、車内より確認。この辺りの線形は極めて厳しく、少々緊張を覚えた。

  北小谷駅  
9:53 旧道の小谷橋(200M長)を渡り北小谷駅着、片面ホームの無人駅、平岩方に78.5KP、右手すぐに切立った崖山、なお「おたり」のたりは「断崖状の深谷」の意で、往時より災害発生を予告した地名と言えましょう。
10:00 出発、再度小谷橋で左岸に戻り旧道を進む、なお148号線も駅手前の新小谷橋で左岸に移る。 
10:08 北小谷小学校前バス停、近くに郵便局、駐在所もある、右手、本道との間に「深山の湯日帰り温泉」も建ち、この先すぐ本道と合流。
10:20 島之湯旅館が1軒ツンと建つ島温泉着、ここから「塩の道:天神道」と標識のある小道が伸びる、この道最初は草ボーボーでどうなることかと案じたが、樹林に踏込むと落葉の積る、姫川の流れを右下に垣間見る明確な山道となり、
10:23~10:31 程なく「唐沢の石仏」に到着、ここで小休止、
10:44 さらに姫川沿いに進み、「城の越」着、神社と茶店があったという木陰の涼しい場所で、ここでも小休止6分、
10:53 出発、「湯原」の標識があり、山道はまだ続くが、右に雑草の茂る細道を下る、やがて姫川の流れが右下の山崖を洗うのが樹林越しに見えるが、標高差100M程あり、結構登った。  対岸の傾斜の険しい山まで300M、一部大崩落して茶色の地肌を見せ、かなり怖い光景だ!
11:16 小さな砂防ダムを渡る、150M下流にもう一つ見える。
11:22 湯原に到着、148号線がすぐ横を行く、この先塩の道はどうなっているのだろう、いろいろ探したが、案内は無いようだ、ちょっと無責任だなー、、、
11:40 トンネルに入る148号線は敬遠、右手、旧道の洞門に入ってみる、150M程続いた。
11:46 続いて国界洞門に入る、この洞門、途中で直角左カーブ、400M長、光はどうにか届くが少々心細い、、、
11:53 支流の蒲原沢を50M長の橋で渡り、糸魚川市に入る、左80Mにマーマーの滝が見える、右直下80M程を148号線が行き、少し先で右にほぼ直角に湾曲する姫川の山崖に突っ込んでいく、対岸の山はここでも崩壊、上から下まで不気味な茶色の土肌を見せ、姫川に直接落ち込む個所も幾つか、この辺り勿論人家は全く無い、いやはや物凄い所で、一人のせいか自然の恐ろしさを感ずる、いわゆるフォッサマグナ地溝帯だが、「日本列島が半分に裂けるとしたらこの線から、、、」という説は、実際見てみると頷ける。 

 なお線路は翌日車内から見ると、真那坂トンネル(線内最長3125M、シェルターを含み80.5~84K辺り)に入っており、殆どの乗客はこの難所を全く気付かないで過ぎる。

 糸魚川市との境界となる蒲原沢 

  蒲原沢の橋から見る148号線
 さて秘かに期待を抱いていた旧道はこの先通行止柵で固くガードされ、見える限りでは川面より100M高い所を行き、また草のツルもはびこり、最近歩かれている様子は無く、少々怖気付いたこともあり、断念する。
 つづら折れの急坂を下り、  
12:12~12:33 148号線の大所トンネル(2315M)上り線歩道に入る、このトンネルがまたマジで怖かった、途中照明が切れている個所もあり、懐中電灯は持参しておらず、壁に軽く指を触れソロソロ進む、煤の感触が柔らかくブヨブヨで気色が悪い、足元も真っ暗で怖く、何度か対向自動車がやって来るまで待つことも、、、偶然だがこの時間、立山・黒部アルペンルートの回送観光バスが多く、規制緩和後の馴染の無い会社に混り、時々東都、富士急など若い頃から知っているのがやって来ると、なぜか心強かった、彼等もまさか人が歩いているとは思わないから、途中から非常ライトを点けたり、直前で気付きプシュッと空気を抜いたり、何となく薄気味悪がって敬遠する気持が伝わって来た。 
  トンネルをやっとの思いで抜けると、そこは大所川を跨ぎ次のトンネルに入るまでの短い明り区間、右手に姫川の流れも見えこれで一安心、自分の一生で一番の大冒険だったようにも思う、、、なおこの大所川の流れは、(万年)雪解け水というか氷河から流れ出る様な澄んだ乳白色をしていて、地獄(?)を見た後なので、何かホッとする様な、印象に残る色合だった。
12:43 平岩駅に(やっとの思いで)到着、ホームは島式、85KPが立つ。 
 なお線路は真那坂トンネルを抜けるとすぐ左岸に渡り、84.3K辺りで、駅前の温泉街から松本方に少し離れて1軒ある大旅館を左に見て、駅に入る、駅前からこの旅館まで立派な舗装道路が伸びる。
 今夜は姫川温泉に泊ることにして、右岸に建つ4~5軒の内、姫川を渡る鉄橋に一番近い「朝日荘」を選び、荷物を預ける。

  平岩駅
 
 平岩駅より大嶺峠を望む キハ52115 2003年9月8日
13:05 出発、なおこの先「塩の道」は右岸の山中を行き、大網峠経由直接根知駅へ抜け、小滝駅には寄らない、そうかといって姫川沿いの148号線は今日はもう勘弁で、駅からもよく見える左岸の大嶺峠を越え小滝駅まで行ってみることに、このルートは95年の大水害で川沿いの148
号線が寸断された際、迂回救援ルートとして使用され、道路もその際大型車がすれ違えるよう、部分改良されたとのこと。 
13:07 大網踏切(85.53K)を渡り、続いて姫川を渡り148号線旧道に入る、なお線路は、駅を出るとすぐ姫川を渡り大網踏切に至る。
 程なくゲートボール大会開催中の小学校横を過ぎる。
 麓からは見えないが、旧道の沿道は結構上の方まで集落が続く、むしろ川の近くは意識的に避けられているようだ。 
14:16 大嶺峠着、周辺の山より4~50M低い標高651Mに位置、遠く日本海を見渡す、南には上って来た平岩駅を中心に姫川温泉街を一望、またこれから下る夏中集落も見える。ここまで急傾斜、見晴らしの良いつづれ折れの道では、クルマも含み誰にも会わなかった。.
14:22 出発、道は一転沢沿いの道となり、眺望は皆無、すると急に長時間の歩行にやられたのか、つま先の痛みを感ずるようになった。峠の北側はそば屋さんの幟が結構現れる。
15:07 夏中集落に入る、峠からは近くに見えたが、結構遠かった。
15:15 小滝小学校を過ぎる、建物は大きいが人影が無く、静まり返っていた。
15:37 道なりに小滝駅に到着、最後の方は意識して小走りに急いだが、何せつま先の痛みもあり足が進まず、15時31分発に惜しいところで間に合わず、次は16時56分発でした、、、
 ホームは島式、ホーム東側はすぐ姫川の流れ、左の山崖を背に「黒部電力」(とメモにあります)の発電所があるだけ、最寄集落は先刻前を過ぎた山中のがそれのようで、平均乗車人員が10人を下回るのもむべなるかなです。
 やって来た上り単行キハ52156に乗客は自分だけ、バスでは時たまあったが、鉄道では生れて初めての経験、営業キロ6.8Kを11分かけて平岩駅に、時速37.1Kとなる。

   糸魚川行キハ52115 於:小滝駅
 なお帰路車内から見ると、平岩方から達磨山(86KP辺り、158M長)、鎌倉山(87~88.8K)、江尻山(89.5~90K辺り~91Kまで姫川沿いにシェルター))の3トンネルがある他、達磨山、江尻山各トンネルには急曲線シェルターがその数倍の長さで続き、姫川も小滝駅直前(91.5~91.6K)を含め4回渡ります。線形は極めて厳しく、25・30Kの速度制限が連続、まともに走れたのは鎌倉山トンネル内だけだったと思う、自分の貧弱なボキャブラリーでは「いやはや大変な所」というのが感想です。シェルター越しに対岸を行く148号線が見えるが、国道もシェルターの連続、地図には載っていないので判らないが、行かなくて良かったです。   




          姫川温泉:朝日荘 ¥8,100(1泊夕食付) 

場所:駅から徒歩7~8分、白池の間(203号室)は8帖、先刻越えた大嶺峠もよく見えるけれど、何といっても窓外に姫川を渡る大糸線鉄橋を指呼の間に臨むことが魅力、上り場内信号機も常時赤信号になっており、夜も更けると赤色が滲んで幻想的な光景を見せる、部屋はフロントから2階分ほど階段を下った位置にある。
風呂:ちょっと予想外の大岩が湯船に張出すように鎮座、入浴者を威圧する、これだけの岩を運べるわけも無く、自然の大岩を利用したのだろう、2本の樋から音を立て豊かに溢れ出る源泉掛け流しの原始的な湯船があるだけで、他には何も無いが、これで充分、、、この大自然の恵みを少しでも長く味わいたく、露天風呂には行かなかった、気押しされたこともあるかも、、、
お湯:流倉で湧出するお湯で、2,610L/分とあるのが凄い、こんなに豊富な荒々しいお湯は、矢張りフォッサマグナ地溝帯の荒々しい地形に通ずるものがある,自然というのは本来こういう厳しさがあるのかも、、、湯質の滑らかさとか、匂いとか、細々書くと本質が失われてしまうような気もして省略。
その他:夕食は甘エビ、イカ等の刺身、エビフライなどいろいろ出て満足、ビール¥700、日本酒¥500、1人で結構飲みました。鉄道ファンにはお勧めの宿、加えて温泉も好きなら言うこと無いと思う、、、




         (6) 小滝ー糸魚川 13.6K 2003年9月8日(月)

 平岩駅発の下り始発は7時12分に出る、それで朝食は取らず、ちょっと早めに駅に、糸魚川から来た上り単行気動車が当駅で折返すのだが、誰も乗って来なかった、当駅からは高校生が3人乗車、次の小滝駅では乗降無しだった。

   小滝駅  2003年9月7日
7:25 小滝駅を出発、右手すぐに姫川の流れ、左手には切立った岩肌を顕わにした明星山が特徴のある山容を朝日に輝かせる、ヒスイが採れることでも有名。 
7:30 姫川の袂に到着、この先148号線は右岸に移る、これまで同様山崖がそのまま姫川の流れに落ち、国道は崖の壁を穿った洞門とトンネルで、山に侍り着く様にしてこの難所を抜ける様が、流れが屈曲するのでよく見て取れる、ここは148号線を行くしかない様だ、「塩の道」が根知駅を直接目指した理由が良く理解できる。
 なお線路は、国道と入違いに駅を出て程なく姫川を渡り(92K辺り)、トンネルで左岸の山に突っ込み、抜けるとまた右岸に(92.5K辺り)戻り、93.5~93.9Kはトンネルとシェルター区間だったのを、帰路確認。
7:43 川岸を歩けないか調べたりして時間を喰い、諦めて洞門に入る、山崖が川面に覆いかぶさる様で、崩れないかと怖い、姫川寄り進行左手の僅かに段差の付いた歩道は50C幅、道路と同一平面の個所もあり、大型トラックは飛ばすのが多く、緊張の連続!
7:50~7:54 大前トンネル(386M)、歩道は1M幅と倍増、暗いけどこの方が怖くない。 
7:58~8:02 唐沢洞門、抜けると田んぼを挟み左手80Mに線路、さらに80Mで姫川の流れが見える、何よりも右手すぐの山崖の傾斜が緩み、かつ高さも低くなったのがうれしい、振返れば明星山の眺めも良い。
 この先進行左やや下に草生した2車線旧道が絡む様になり、 
8:18 踏切跡のはっきりした踏み跡で線路左手に、95.1K、なお148号線が道なりに線路を跨ぐのは94.9KPあり、その40M先に場内信号機が見える。

 唐沢洞門を抜けると明星山の眺めが良い

  根知駅
8:23 根知駅に到着、ホームは相対式、95.4KPあり、駅前旅館が建ち、糸魚川方に静かに眠る様な人家50軒ほど、「中土駅から始まる約20Kに亙る大糸線の難路はこれで抜けた、、、」と思った。
8:27 出発、進行線路左手の148号線を行き、 
8:32 支流の根知川を渡る、ちなみに「塩の道」は平岩から大網峠を越え、この川沿いに根知の宿に出る、鉄橋は右手80M、95.8K、渡るとすぐ短いトンネルをに入り、その丘上にフォッサマグナ公園がある。
8:45 両側より100M高の丘が迫り、中山洞門に入る、洞門は途中で左カーブ。
 抜けるとすぐ姫川を渡る、右岸は切立った崖が5~600M、なお線路は丘陵の手前で入った中山トンネル(400M、直線で出口が見える)、150M置いて次の大野トンネル(約550M)で抜けている。
 一時沿道に田んぼが見えてくるが、またまた丘が迫り、
9:10~9:12 姫川を渡り右岸に移る、旧道が右手に伸びる、線路は右手の低い丘中を行く様だが見えない。

 キハ52156糸魚川行 於:根知川鉄橋、95.8K 

  頸城大野駅  
9:34 大野公民館を過ぎ、大野小学校を右手に見る、用地の一端が線路に接し、大野第3踏切(99.6K)で位置を確認、平岩方700M、姫川方1Kほどが直線だ、100KPは小学校グランドの少し糸魚川方先に立つ。9:48 頸城大野駅着、ホーム片面、右手は120M程田畑を挟んで小集落、その先は丘陵、左手は山が後退、1Kほどの平野が展開する。
9:57 出発、線路左50M、公民館辺りから歩いて来た道を更に進む、まだ500M先まで直線道路が伸びる、 
10:15 101.5KPを過ぎる、工業団地が両側に展開する中を進み、この少し手前で道なりに線路沿い出た、右手は田んぼを挟み120M程で杉山。
10:17 線路沿いの道は101.6K辺りで行止り、左150Mを行く148号線に久し振りに入る。 

  糸魚川行、左はキハ52115 頸城大野ー姫川

 姫川駅 前方の丘陵はトンネルで抜ける
10:28 姫川駅着、片面ホームの停留場、102.2KPあり、平行する148号線を渡った先は4階建ての姫川病院、送迎のマイクロバスうが数台駐車、なかなか大きな病院だ。右手は小住宅地を挟み杉林の丘。
10:37 7~8階建のホテルと日帰り温泉施設が別棟で展開する大施設「フォッサマグナ糸魚川温泉」を国道左に見る、姫川駅から100M、訪問したかったが疲れもあり、何となく気後れしてパスした。
さてこの先すぐ丘陵が西に張出し、148号線は殆ど西直角カーブでその裾を巻き、線路が水前トンネル(102.5K~420M長)を抜けた辺りでまた線路左手に戻り、程なく、
10:57 北陸自動車道をくぐる、土刈7丁目と標示あり、この先国道左手は500Mに亙り明星セメント糸魚川工場が占め、前方は見渡す限り青空が展開、海原は見えないが近い筈だ。右手70Mに踏切が見え行ってみる、松本街道踏切で103.5K地点、糸魚川に向い5~600M、線路は真っ直ぐ、田んぼと住宅の混在地区を進む。
11:18 道なりに148号線が北陸本線を跨ぐ、314.4KPが見える、なお大糸線が合流するのは200M程先の104.9K辺り、500
Mばかり並走して糸魚川駅に入る。
11:21 ルートイン糸魚川の角を右折、まだ駅方向に6~700Mあり、
11:31 糸魚川駅に到着、ナンと上り列車はあと2分で発車、駅の写真など全く撮れず、跨線橋を駆け足で上下して飛び乗る、車輛は朝方乗車のキハ52115だった。 

  キハ52115 糸魚川駅 2004年8月13日(白馬岳の帰り)



    C56115 於:糸魚川機関区 1962年10月1日





       (7) 南小谷ー信濃森上 8.5K 2003年10月26日(日)曇り

 大糸線の歩き潰しは標記区間が残り、気にはなっていたが、現在、東海道本線の歩き潰しも佳境に入っており、鉄道の日記念きっぷ期間中は、ムーンライトを2度利用、伊吹山に登り、関ヶ原方面を歩くなど、大糸線には手が回らなかった。それで今回は白馬ゾーン券を利用、残った区間を潰し、日本海側まで自分の足で繋げたいとやって来た。 
 今日のムーンライト信州はすいており、自分の車両には20人程度しかおらず、初めてワンボックス占領したまま白馬駅まで行った、また南小谷まで利用した127系2連も、白馬から自分1人だけを乗せたまま南小谷駅に到着、通学高校生を迎えに行く「回送列車」にしても、JRさんも大変だと思う、、、  

 クハE351-1302、キハ52125 於:南小谷駅 
6:28 南小谷駅を出発、ホームは特急電車が発着する改札口直結片面、島式ホームは駅舎側が糸魚川方面の気動車、外側を松本方面普通電車が利用する。
 天気は前夜降った水溜りが残るが、回復に向っているようだ。 
 左上山裾を行く線路を見ながら148号線を進む、線路はホームからちょっと行った69.87KでR250の左カーブ、あと69.5Kを中心にR200のSカーブもあり、制限25Kで車輪を軋らせながら慎重に進む。この辺り谷は狭く、姫川の流れまで60Mほど、対岸もすぐ険しい山だ。
6:35 道なりに姫川を渡り左岸に、橋長90M、線路はそのまま右岸を進み、駅手前の第三姫川橋りょう(69.1~69K)で左岸に。
6:50 駅手前の製材所の角で旧道に入り、千国駅に到着、ホーム相対式、68.7KPあり、駅舎の右手はすぐ山で、その30M上の腹を148号線が行く。
6:57 出発、旧道を行く。 
7:11 30M長の橋で支流を渡る、すぐ傍の親の沢橋梁は67.66K地点、なおこの親沢橋、鉄材の乏しい時代に鉄筋で建設され、土木学会により土木遺産に選定されているとの案内あり、右80M、40M上の山腹を148号線が行く。

  千国駅
7:22 67KPが7M下の線路に、この先60Mで道なりに国道に合流、すぐ高橋洞門(150M長)に入る、線路は66.95K地点で姫川を渡り、右岸の切立った山裾を辿る。
 148号線から分れ、赤塗欄干の橋で対岸に移り、 
7:34 滝の平踏切(66.5K)を渡り、線路沿いの小道を行ってみたが長続きせず、また148号線に戻る。
7:47 対岸60M高の崖にへばり付いたようなシェルター内に66KPを見る、国道はこの先すぐ川上橋で右岸に移り、

  白馬大池駅
7:53 白馬大池駅着、片面ホーム、65.6KPあり、鉄筋コンクリ造りの駅舎は少々荒れた感じ、スキー全盛時代、栂池高原スキー場最寄駅として賑わったことも今は昔、、、
 さてここでちょっと趣向を換え、栂池高原に上り、「塩の道」経由次駅に出ることにする、とういのは、姫川の右岸を行き、ダム手前で左岸に移る線路には、JAの結構大きな配合飼料工場が建つ64KP辺りまでは、車が通れる道が線路下に平行するものの、その先は道が途絶え、姫川を渡る橋も無く、また白馬大池駅まで1.6Kほどを戻らねばならない、、、
8:00 出発、すぐ姫川を渡り、これまた駅手前で左岸に移っていた148号線を横断、バス道で山腹をつづれ折れに登っていく、観光バスなど何台も行き違うが、急坂、急カーブの連続でスピードは出ない。
8:28 公会堂前バス停、もう駅から150M程上り、眺めが良い、なおヘアピンカーブが連続するバス道なので、上段に短絡する小道が無いか注意しながら進んだが、見付からず、1回試みて失敗、引返した。 
8:42~8:48 三十三夜塔、庚申塚、首塚が置かれた小さな見晴台に到着、急坂を登りきった栂池高原の端に位置、緩斜面の先の旅館街、そのまた先のスキー場に何本ものリフトが走る、白馬大池駅から250Mくらい登って来た、なおここまでの急斜面に集落は無く、誰にも会わなかった。
8:54 松沢口バス停、案内があり、右に南小谷方面に通ずる「塩の道」を分ける。



          栂池高原元の湯  9:05~9:55在  \700


場所: 白馬大池駅より急なバス道を上り、徒歩約1時間、松沢口バス停より5分足らず。
施設:2階建、休憩室、食堂は2階、更衣室にロッカーが無く、貴重品は玄関に預け箱あり。
風呂:主浴槽は5X10Mと広い、打たせ湯が隣接してはみ出す、あとはサウナに水風呂洗い場は10、露天風呂は立つとスキー場の一部が見えるだけ。
お湯:草色、無味、無匂の弱アルカリ性単純温泉、引用可能、43.5℃、湧出量は185L/分。
その他:この時間他に地元のおじさんが1人、スキー客用だから建物に飾り気は無い。 
9:55 信濃森上駅に向け出発、雲多いが少し明るくなってきた、全体としては下り基調だが、傾斜はぐっと緩やか、等高線の方向に進む。
10:10 白馬村に入る、ここはたまたま登り坂の途中だ。
10:20 風切地蔵前を過ぎる、害虫、疫病退治に効能あるお地蔵様とのこと。
11:05 岩岳スキー場を過ぎ、平地に出て、148号線を横断、続いて増島踏切(61.85K)で線路進行左手の旧道を行き、
11:12 信濃森上駅に到着、これで中央線、篠ノ井線、大糸線と歩いて、自宅から日本海側の糸魚川駅まで繋がったことになる。 
 なお白馬大池から信濃森上まで営業キロで3.8K、進行左手は主に山裾で、64KP右手下にJAの肥料工場、63.5K辺りは切通しを行く、63.2Kで姫川を渡り国道と一緒になるが、この間いつも、進行右手下に姫川の流れと対岸の148号線を見る。建設が比較的新しいこともあり、実は線内最急勾配の27~25‰の連続勾配で標高差93Mも登る難区間だが、直線部分も結構あり、あまり緊迫感は無い。
 「歩き潰」しを始めて丸6年、これまで20線以上の完全歩き潰しをしたが、毎回徐々に尺取虫の様に進むせいか、東海道とか東北線の様な大路線を歩き潰せば、また違った気分の展開もあろうが、節目の様なものは感じたことが無い。しかし、日本海側に自分の足で繋がった今回は、その節目感の様なものが、自然に沸上って来た。どこかで自分だけで祝杯を挙げたい気分になり、先日その前を通り、「こんな所でゆっくりしたいな、、」、と思った風吹荘に電話してみた。


            来馬温泉:風吹荘 ¥6,800(1泊夕食付)

場所:北小谷駅から徒歩10分、姫川左岸の丘を背にして建つ、発電所の取水口に近く、姫川の水が全て集められ、この風吹荘を目掛け流れてくるような錯覚に一瞬捉われる。
 対岸を大糸線、やや高い山腹を148号線が行く、国道は駅近くで姫川を渡り山腹の道へと上り、松本方面へは低速域に切換えエンジンをふかすが、大型トラックが多く、走行音が谷間にこだまし、旅荘へも上って来る。
 部屋からの眺めは良く、夜はトンネルを出て駅へと向う単行気動車の細い光の筋が、間延びしたジョイント音の伴奏を伴い、遠慮がちに闇を切裂いてゆっくり走る光景が、銀河鉄道の夜とはかくありなん、、、との幻想を抱かせ、思わず涙するような気分に誘われた。
風呂:主浴槽は2.5X3M、洗い場5つ、他には何も無い、露天風呂も無い。
お湯:赤みががり、ちょっと甘く、少し硫黄の匂いもする、スベスベ感あり、掛け流しで飲用可能、56.2
℃、PH6.47、湧出量の掲示は無かった。
その他:部屋は玄関の上の8畳間、今夜の宿泊は自分だけ、夕食は食堂で取った、メニューは過日泊った、同じく小谷村営の雨飾荘に似ており、刺身、山菜天婦羅、イワナ塩焼きなど、満足です。
 立寄り入浴は300円、日曜日の本日、紅葉見物のハイキング客等も多く、10人も入れば満員の浴室は夕刻まで混雑していた。