篠 ノ 井 線

            松本ーー明科 14.9K  2003年10月27日(月) 快晴

 昨日は大糸線の空白区間、南小谷ー信濃森上間を歩き、大糸線全線を歩き潰し、これで自宅から日本海側まで自分の足で繋がった。ムーンライト信州で来たので歩き出しも早く、お昼前に信濃森上駅に到着、そのまままだ手を付けていない篠ノ井線を歩くべく、南松本駅に向う予定だったが、
 どうしたことか、日本海岸に達したということに予期せぬ感動があり、何か想い出に残ることがしたくなり、小谷村村営の風吹荘に泊り、温泉でゆっくりすることに、、、
 そういう訳で、予定より半日遅れ、北松本駅を出発したのは、翌朝の9時過ぎとなった。 なお篠ノ井線は、塩尻ー篠ノ井間と規定されているが、列車運行の実態に合せ、塩尻ー松本は中央本線の項で紹介させてもらった。また、松本から北松本まで、大糸線と完全平行する区間は、既に歩いており、今日の出だしは、北松本駅からとなる。    


9:25 大糸線北松本駅を出発、線路右手すぐに道あり、なお北松本駅は篠ノ井線14.7KPが相当。
9:31 白板踏切(渡らず、14.95K)を過ぎる、この先、線路すぐの小道から右の自動車道に入る。
9:37 道なりに線路右手すぐを行く、ちょうど15.5KPあり、なおこの100M手前、大糸線は左に分岐、篠ノ井線から離れて行く、1.55K地点だ。 
9:43 道なりに線路を斜め左に跨ぐ、15.9KP、新橋バス停あり、そして程なく西側から来た国道19号線に合流、すぐ先で糸魚川街道が左(西方)に分れ、クルマの渋滞あり。 
9:55 奈良井川右岸堤防上の遊歩道に入る、捨ケ崎取水口のチョイ手前で、ここまで約400M、19号線も旧道も市街地は歩道が全く無く怖かった。
10:04 17.5KPが右80M丘裾を行く線路に、この先平瀬信号場が17.6~18.1Kまで、信号所など建屋は全く無く、一見長い複線区間に見える、17.7Kの先で、線路により近い旧道に入る。
10:14 上田方面に通ずる国道が19号線と線路を一挙に跨ぎ(18.3K)、右手丘腹の上部をしばらく線路と平行する。
10:25 跨線橋で距離の確認、18.9K、この辺り18.8~19.1Kまで、右手の丘が張出し、線路は切通しで抜ける、この辺り、沿道に農家が切れ目なく続き、素晴らしい天気のなか、庭先の柿の実が色付き、右手の丘の紅葉など、秋の里山歩きを満喫した。  
10:35 阪下踏切(19.1K)で旧道は線路と同一レベルまで下る。義人多田嘉助フサ惜別の碑が立つ、この先程なく19号線に合流する。
 なお、この先線路は左30M下に国道と奈良井川を見ながら進み、常念岳など北アルプスの眺めも最高で、車窓景観は素晴らしい、左前方2K先、塔屋付赤屋根の大型施設が目立つが、豊科町営のスイス村だろう。
10:44 19.5KPが右手7M上の線路に、ここが奈良井川と梓川の正式な合流点だが、車窓からだとこのかなり手前から両河川は近接し、河原を挟んで1本の大河の様に流れる、なお河川名はここで犀川と変り、19.2~19.8Kは線路左下に19号線と一緒に平行する。
10:57 豊科町に入る、標高558Mとある、左に犀川の流れ、右手すぐを線路が行き、20.67K辺りとなる。
11:03 21KPが右手2.5M盛土上に、この先右手すぐの丘が100M程後退、狭い平地に入り、

  田沢駅
11:19 田沢駅着、島式ホーム1本、22.3KP
あり、女性委託職員が1名勤務、
11:28 出発、線路左手の国道19号を行く。
11:35 中村踏切(22.7K)で線路右手すぐの道に移る、クルマの数がぐっと減少。
11:39 23KPが左すぐに、程なく線路を23.2K地点で跨いだ2車線道にぶつかり右折、この先上田方面に通ずる国道と合流する県道57号線だ。 
 この57号線を濁沢川沿いに遡ると、豊科町営の日帰り温泉がある筈で、前日大糸線完歩を果したことでもあり、あまりがっつかずに、今日も温泉に浸かってノンビリしていきたい、、、 

   
         

       豊科温泉: 湯多里山の神  12:10~12:45入浴~13:07出発  ¥400 

場所:田沢駅から徒歩42分、温泉旅館「田沢荘」、土砂採取場を過ぎると、突然小集落が現れ、右手の山を背にして建つ、案内は無いが、道は分り易いと思う。
施設:平屋建て、浴室の他は持込可の休憩室があるだけ、日帰り温泉としては小さい方だろう。ロッカーはフロント前にあり、更衣室には無い。
風呂:主浴槽の他は眺望なしの露天風呂があるだけ、打たせ湯、サウナ、水風呂など一切無し、洗い場は7つ。
お湯:無色、無味、舐めるとちょっと甘い、ヌルヌル感あり、ナトリウム炭酸水素塩泉、33.8℃、湧出量の記載は無かった、マーいいお湯だと思う。
その他:食堂は無いが、温泉と地続きの隣接民家が小さなそば屋を営業、ちょうど昼飯時なのでカケソバ(¥450)と中ジョッキを注文したが、マーマー。 


13:35 同じ道を戻り、県道57号線に入った交差点に到着、続いて19号線に入る、線路右手60Mを行く。
13:43 第2川手街道踏切(渡らず、23.5K)、線路右手は100Mで山だが、そこまでのせまい平地を分譲中、
13:56 24.5KP立つ、国道に光橋東信号あり、ここまで光ニュータウン分譲地が続いた。
14:00 明科町に入る、標高566Mとある、19号線に名古屋起点205K道標あり。
14:07 掘割を行く長野自動車道を線路共々跨ぐ、25.5KPあり、跨線橋上に北村バス停あり、
14:16 26KPがすぐ右手に、この100M手前に光照山宗林寺が建ち、なかなか立派なお寺だった。
14:38 右手の旧道に入り塔ノ原踏切(渡らず、27.82K)前に出る、渡った先の台地上にモダンな造りの女学校(?)が建つ、右手の山まで200M、高さは80Mほど。
14:50 明科(簡易)郵便局を過ぎる、住宅、商店、医院等も多く、明科は結構大きな街だ。
14:56 明科駅到着、駅舎直結の下り片面ホーム、上り島式ホーム、28.7KPあり、ホーム東側に留置線2本、その先80Mで高さ100Mの山が迫る。 

  明科駅

 

     

    

         明科――聖高原 16.8K  2005年10月6日(木) 薄晴午後快晴

 篠ノ井線の歩き潰しは、明科駅で止ったまま丸2年になる、いつもだと他線とか山とかアルバイトとか、何かはっきりした遅れの具体的な理由があるのだが、今回はちょっと思い当らない。
 今日の歩きの出だしの部分、即ち犀川の支流:潮沢川に沿って細谷を遡り、2000M余のトンネルでサミットを越え、これまた犀川の支流:東条川の刻んだ谷沿いに下って西条に至る区間は、途中、サミットを前にして潮沢信号場があり、山を削った狭い構内は、いつ訪れても退避、交換をする貨物列車で大混雑、ゴチャゴチャした山小屋的な雰囲気が感じられ、自分は好きだった。この好ましい信号場を写真に収めようと思うと、山に囲まれ陽光が届かない時間も多いなか、構内は狭く、記録に残したい半分も表現できず、勿論腕の悪いことが主因だが、数回の訪問後、ここの登山客ならぬ機関車で混合う雑然とした光景は、心に焼付けるしかないとあきらめた。
 それが1988年9月、線路改良により延7.3Kにも及ぶ新トンネル3本が竣工、両駅間の運転時間は約7分と半減したが、同時に電化後も辛うじて雰囲気だけは留めていた、峠のシェルパと称されたデコイチが憩った潮沢信号場は、旧線と一緒に車窓から完全に姿を消してしまった。 

  明科駅
9:53 明科駅を出発、19号線をちょっと行き、右斜め前方に伸びる小道に入る、最近合併した安曇野市の標識が真新しい。
10:00 年代物の舞台を持つ神社を抜けじょうやま跨線橋上に立つ、29.1KPが下に、300M
先に第1白坂トンネル(1292M長)の坑口が見える。
10:17 木戸信号で犀川沿いに進む19号線と離れ、右に国道403号に入り、すぐ緩い上り坂となる、この状態は先の矢越峠まで続いた。10:31 山中バス停(明科町営)を過ぎる、文字通り周囲は低い山、谷幅7~80M、道路右下に潮沢川の流れ、バスは既に廃止されているようで、長道中の間全く姿を見せず。 
10:48 東川手簡易郵便局、木造の簡素な造作、周囲に住宅が少なく、経営的に心配。
10:50 竹の花バス停、ゴルフ場の看板もあり、トンネルの明り区間を求めて右の山に入ってみたが見当らず戻る、ただ山の中腹、道路より10M高く、樹林に隠れ旧線の線路敷と架線柱が残っているのを“発見”したのが収穫。
10:59 松庄入口バス停、右手から潮沢川の支流が合流、小谷沿いに道が伸びる、再度旧線跡を横切り行ってみると、 

  旧線の架線柱と線路跡

   32.5K地点の明り区間  
11:06~11:12 第2と第3白坂トンネル(4261M)の間、60M幅の谷を小沢、道路を含めて一っ飛びする明り区間に到達、橋梁中央に32.5KPを確認。なお第1・第2白坂トンネルの明り区間には行けなかったが、30.6K辺り、10M足らずなのを車内より確認。
11:25 松庄入口バス停に戻る、この先は人家全く姿を消す、道の右手下に今はチョロチョロになった潮沢川が流れ、旧線路敷の架線柱が山腹10Mに並ぶ、左はすぐ山崖、谷幅は40M程に狭まる。
11:43 矢越洞門(60M長)、コンクリ製、最近の竣工で、この後過ぎた250M長の洞門に比べると立派だが、地図帳には記載なし。 
11:48 いつの間にか道の右下に来た旧線跡が山崖にぶつかり、塞がれた坑口の前で切れている、よく見ると山崖下の樹林は小広い平地で、どうもここがかつての潮沢信号場跡のようだが、自分が訪問したのは1973年3月の電化開業前のことで、こう変わられると皆目見当が付かない、、、
 この先、道路は左手の沢沿いにしばし上り続け、周囲に奥深い山中の雰囲気が漂うなか、明科町大曲シェルター(250M長)に入る、名前の如く内部で大きくカーブ、落石もある様で数個所が破れ光が射し込んでおり、現在修復工事中、歩行者は自分1人、工事担当者の奇異の目が注がれているような感じ。
12:13 矢越隧道(約300M長、表示無し)、中程にサミットがあり、直線だが、反対側の坑口は当初半分ほどしか見えず。
12:16 隧道を出た所に本城村の標識あり、地図帳で該当する山頂は885M、隧道サミット750M程度かな?なお篠ノ井線のサミットは、第3白坂トンネル内の標高672M(35.5K)地点です。   
12:28 第2滝上トンネル(128M、97年3月竣工)に入る、本城村に入ると山の傾斜が緩やかで、視界が拡がる、また道路も勾配、曲線改良が大規模に行われており、谷を一跨ぎする橋も架かる。抜けると長野自動車道の下を潜る。 
12:37 第1滝上トンネル(405M)に入る、照明は明るく、両側に立派な歩道があるのは第2トンネルと同じ。
12:50 やっと右手300M先に盛土10M上を行く線路が見え出し、この辺りから人里に下りて人家もポツポツ、松庄入口バス停より90分、想ったよりずっと懐の深い山中を抜けたが、西条側は山に囲まれた高原状の地形で、空は広いし、明るい感じがする。なお第3白坂トンネルの西条方出口が36.8K辺りなのを、帰路車中より確認する。
13:05 西条駅に到着、改札口直結の下りホームに上り島式ホーム、38.5KPが長野方に立つ、女性委託職員が1名勤務。
13:12 天気快晴となったなか出発、線路左手すぐの道を行く、
13:54 西条川橋梁(39.14K、名称は確認済み)の袂に、まだ駅から500Mそこそこ、時間がやけに経ったが、実は村営日帰り温泉に寄る積りが、どうしたことか、バイパス先の丘中に迷込み、訪問を諦め戻ったためです、、 

   西条駅

  
14:05 「柊の湯」という日帰り温泉の横に出る、城山の姿がきれいなので写真に収める、この辺り、線路の両側は広い田畑、なお道どこから始まったのか「中部北陸自然歩道」の標識が立つ。
14:13 坂北村に道なりに入る、東条川の左手に聖南中学校が建つ、先刻目指した村営日帰り温泉はこの西に位置する筈だが、見当らなかった。
14:23 第3西街道踏切(40955M)で位置確認、この先403号線は左手を平行したバイパスと合流、線路左手すぐを行く。 
14:36 六工信号を案内に従い右に入り、駅に、
14:41 架道橋をくぐり、ちょっと上って、坂北駅に到着、改札口直結の上りホーム、長野方面島式ホームは架線、線路はあるが片面のみを使用、42KP立つ、この駅まで全区間、線路近くに道があり、矢越峠越とは打って変り楽勝だった。
 14:49 出発、線路右手を行く、この先線路は前方の小山に向って進み、42.6K辺りから十二支トンネル(251M長)に入るが平行道が無く、途中から線路左手に移り、長野自動車道にぶつかったら側道を長野方面に約400M、途中でトンネル内線路を真横に跨いだ筈、山中に入り人工構築物は自動車道だけ、やっと小さな四つ角に出て左に、不安だったが、途中に「中部北陸自然・・・」とある。

  坂北駅
 この看板、実際に歩いたことの無い人が業者に丸投げしたか、分り易い道をわざと難しくしてスリル感を演出したのか、安曇野の塩の道と同じ感想を持った。 
 程なく500M程前方に丘裾を行く国道が見えだし、これも500M程左手に、トンネルを抜けた線路が麻績川を渡り(43.2K辺り)、田中を築堤で進みながら右カーブで道路に接近中なのが見て取れた。
15:22 道なりに第4西街道踏切(43.8K)を渡る、国道403号がすぐ左手を行く、なおこの辺りでは長野善光寺に通ずる国道403号線を西街道と呼ぶ。 
 403号線には歩道が無く、一方線路右手すぐに2.5M農道が伸び、44.05K辺り、野良仕事に通う人が使う踏跡を渡る。
15:30 EH200-8が13両のタンク車を牽いて松本方面に過ぎた、この機関車には帰路、甲府で再会、先行して発車して行った。
  農道は途中の小川を渡る橋が無く、右150Mの麻績村高畑集落まで行ったりしたが、兎に角道は繋がり、
15:59 西の沢踏切(45.87K)で線路左手に、もう駅はすぐ、5M先に構内ポイントがあった。

  聖高原駅 
16:09 聖高原駅着、下り長野方面は直結片面ホーム、松本方面は島式ホーム、46.1KPが松本方に、標高は621.4Mとある、上りホーム側はすぐ6~7M低く田んぼが100Mあって麻績川、対岸の山裾をホームと同じ高さで長野自動車道が行き、麻績ICもやや松本方に見える。田んぼに、収穫した稲わらを長い横棒を通して干してあるが、この光景も昨今では珍しくなった。 

    


  
   

   聖高原―冠着山―姥捨 9.2K  2006年7月29日(土)深夜~7月30日(日)晴       

 夏の青春18きっぷは、天候が芳しくなく出番がまだ無い、この週末、長野方面の天気は良い様で、最寄りの私鉄系旅行代理店で、念の為ダメ元で今夜の「ムーンライト信州」を打って貰うと、珍しく空いており勿論ゲット、首記区間を冠着山登山も含め歩くとすると、松本駅での2時間の接続待ちは辛いが、1人の場合、道に迷った時のことも考えると、夜行の方が余裕を持って行動できる。
6:56 聖高原駅を出発、一緒に下車した50代の女性は迎えを待つようで駅舎に留まった。
 線路左手近くの住宅街の道を行くと松本信金の手前で道路は行止り、表側の県道に入りちょっと行って、また線路端に出る、
7:06 楡の木踏切(46.6K)で右手に移り、道なりにすぐ麻績川を渡り坂井村に入り、続いて長野自動車道をくぐる、自動車道はこの先近付いた線路を47.2K地点で跨ぎ、長い一本松トンネルで冠着山から続く山塊を抜ける。この辺り水が豊かで、小用水がゴボゴボ音を立てて流れる。
7:32 三叉路があり県道55号線に入る、近くに筑北村坂井総合支所、瀟洒な3階建の坂井小学校などある、なおこの100M手前にも三叉路があり、東に行くと村営冠着荘(温泉)に通ずるのだが、この辺り集落のど真ん中に位置し、四つ角の交差点を設ける余地が無かったのだと推察したが如何?
7:41 小学校のグランド端から田んぼを挟み100Mに杉崎踏切があり、位置確認に行くと48.24Kだった。この先も村役場から続く線路進行右手近くの道を行き、
7:53 松場バス停(坂井村営バス)からは松林が茂る低い丘の裾を、左手に線路を見ながら進み、  


  冠着駅
8:00 冠着駅着、千鳥形相対式ホーム、49.5KP立つ、下りホームの左手はすぐ松林の公園、右手も先刻から松林の茂る低い丘、駅近くは住宅が3軒見えるだけ、1日平均乗車人員は50名程度の様だ。
8:11 出発、更に村役場から続く道を行くと、緩い上り坂となり、10分も上るとY字路に、左に行けば戸数50くらいの集落に通ずるが、冠着山へは右に行くように案内あり、 
 小沢に沿った舗装道が棚田、休耕田の草原、畑の間を縫って緩く上って行く。なお線路はそう遠くない所を行くも姿は見えず、ちょうど50K
地点から2656M長の冠着トンネルに入り、25‰連続勾配で下り、抜けた地点が52.6Kとなる。
8:37 左手に直径12M位のコンクリ製円形調整池を見る、この少し手前より下の集落は見えなくなり、つづれ折れの道は山中に分入った。
8:58 急に視界が開け古峠(ことうげ)に到着、直下にこれから下る羽根尾信号場が見え、その左手やや高い所を長野自動車道が行き、その先は蛇行する千曲川の雄大な流れが展開、しなの鉄道戸倉駅裏手の採石場が目印になる、これから登る冠着山もきれいに見える。 

冠着山登山:
9:05 古峠を出発、尾根筋右下、やや低い所をつづれ折れに登る舗装林道が伸びる。

  古峠から見る雄大な眺め  
  冠着山頂  9:34 冠着山登山口に到着、この先砂利を入れた1.5M幅登山道を行く。
 「山頂まで600M」の案内板から道は70C幅に狭まり、傾斜も急になるが、整備状態は良く、階段も段差が低く親切、数個所、短区間だがヌカルミ状態の所があった。 
9:57  冠着山頂に到着、標高1252M、頂上は平地が100坪程、樹木は一応伐採してあるが、戸倉方と坂井村方面の眺望は利かない、山頂から見ると、山は千曲川左岸に突き出しており、神社に置かれた登山名簿も千曲市居住の人が圧倒的に多かった。
10:26 出発、同じ道を戻る、
10:46 登山口着、途中処々、羽根尾信号場に下る林道が、山腹を覆う樹林の中から顔を出したが、かなり急な下りで少々緊張する。
11:19 古峠に戻る、軽自動で林道を来た若者が1人いた、なお峠から山頂の往復は、山頂を含み誰にも会わなかった。    

  山頂から千曲市街を望む  

  冠着山を林道の途中から望む
11:39 古峠を出発、林道冠着山線を下る、3.2M幅の舗装林道は道の一方が深い山崖となるつづら折れの急傾斜の道で、ちょっと下るともう峠がかなり上に見える。昼間から日暮ゼミがそこかしこで鳴き、まるで全山が一つの大スピーカーの様で、ロマンチックどころか一人でいると何か一種の威圧感がある。
12:17 久露滝登山口を過ぎる、ここから登る人は少ない様で、入口が草生し案内が無ければ気付かないだろう。
 やがて小さな集落に入る、左手樹木の先を線路が走り、架線と電柱だけが見えるが、下るにつれ、線路は上の山腹を行くようになる、道なりに小沢を渡ったら線路から離れ出し、カンカン照りのなか軌道修正に苦労した。 
12:47 御麓踏切(53.4K)を渡る、これは上り線でちょっと離れ下り線の踏切もあった。線路端を歩き、程なく羽尾信号場の篠ノ井方先端、53.1K地点に達する、信号場は冠着トンネルを出て100M程の52.7K辺りからここまでを占めるのは、かつて車内から確認済みだが、この先線路沿いに道は無く、行ってみたかったけど、少々グロッキー気味なこともあり断念。
 姥捨駅を目指すが、信号場の先は25‰下り勾配、Sカーブの連続で、かつて趣味誌を何度も飾ったD51機の後部補機が有名な区間、こちらも線路沿いに道は無く、ひとまず線路の10~30M下にこじんまりと纏まる羽尾集落に行ってみると、線路方向に下る舗装小道があった、集落内は静まり返り、人の気配はするが、たまたま一番暑い時間で人影は無い。 
13:02~13:08 集落外れの木陰を見付け小休止、線路は30M程上の山腹を行くのだが、姿は見えず走行音が聞こえた程度、帰路車中から見ると、線路は主に浅い切通しを曲線の連続で篠ノ井方に下り、鉄道林もあり、千曲川が貫流する善光寺平の大展望は望めない区間だった。
13:11 しなの鉄道戸倉駅裏手の採石場がちょうど右横に見える、5Kはあり、千曲川沿いの肥沃な人里から見れば、羽尾信号場などはかなり山奥に位置、まさに姨捨山だったのかも、、、
13:18 羽尾五区多目的集会所前を過ぎる、この先一段広い2車線道に出て、30M上の線路脇まで徐々に詰める、車中泊登山の疲れが出て、このたった30Mの上りがホンにつらかったです、、、
13:35 一本松踏切(54.95K)を道なりに渡り、線路左手すぐの道に入る、もう駅が見えてきた、400M程先だ。
13:39 大池踏切を過ぎる、スイッチバック線に位置する為だろう、キロ程が姨捨駅起点の0232Mになっている。 
13:42 姨捨駅着、相対式ホームの無人駅、ご存知、現役のスイッチバック駅だ、駅舎前は10Mで山崖、そのせいか駅舎は薄暗い、崖上に長野自動車道が主に高架で平行するが、駅からは直上過ぎて見えない。

  姨捨駅 線路の先は行止りです  

  ホームより長野方面を見る、下に平行する本線の架線が写真下を横切る 
 駅ホームからの千曲川の雄大な流れ、長野市街の遠望は文句なしに素晴らしい、左手に一際大きい飯縄山の姿も心を惹く。なお松本方面ホーム長野方、7~8M下の長野方面本線に55.5KPが立つが、駅のキロ程は54.9K、つまりスイ7ッチバックした分もちゃんと計算に入っているのだ、これって、スルー化されたら短縮するのかな? 



  姨捨駅付近     1965年8月30日

   姨捨駅付近

   

       


       篠ノ井―姥捨 12.5K  2007年3月29日(木) 薄晴れ       

  篠ノ井線に残った最後の区間に挑戦です、前回は冠着山に登ったので、前夜泊でム-ンライト信州号を利用しましたが、今日は高尾駅6時14分発に乗車、途中接続もスムースで、篠ノ井駅に10時32分
に到着しました。なお今春の青春18きっぷは、JR創立20周年を記念して、1回の利用が1,800円で済み、年金爺さんは助かります、、、
10:35 篠ノ井駅西口を出発、進行右手、線路近くの道を行く、道の右手はサラリーマン住宅が並ぶ、しなの鉄道が左に分れる66.6KPからは道なりに線路右すぐの道になる。
10:52 JR貨物塩尻機関区篠ノ井派出所前に至る、EF6420、40,44、45等、新車のEH200-2もいる、6本の留置線、事務棟が小川を背にして線路方向に建つ。
10:56 機関区の右手150M程で橋を渡る、66.15K辺り、この川を境に前方は広い田んぼが展開。
11:00 佐久美踏切(65.6K)で位置確認、この先線路右すぐに道路が平行、線路と道路はこの先高速道とぶつかる迄直線で進む。
11:10 65KPを過ぎる、右手街道まで田んぼを挟み300M程、山まで400Mくらい、田すきを始めた個所も幾つか、前方に見える冠着山は西北斜面にまだ雪を残す。 
11:20 山崎踏切(64.02K)、上を長野自動車道が斜めに跨ぐ、この先は高速道の側道を行く。
11:30 駅が近くなった柳岸田踏切(63.35K)で線路左手に移り、
   稲荷山駅 11:32 稲荷山駅着、ホームは相対式、63.2KPあり、駅前に商店が2~3軒、そこそこの集落が静かに息づく、駅の右手は高速道が小高い所を行き、田畑が少しあって山、ここまで篠ノ井駅から殆ど水平だった。
11:42 出発、進行左手を行く、結構住宅が続く。
11:50 大門踏切(62.5K)、右手はお寺があってもう100Mで山が迫る。なおこの手前300M、つまりホームを出て程なく線路は10‰で上りだし、すぐ25‰にギアアップ、曲線も多くなり、道路から線路状況を把握するのが難しくなる。 
12:06 右手200M、15M上の山腹に城山トンネル(61.6K~190M長)の篠ノ井方坑口が見える、ついさっきまでは道路と同一レベルだったが結構上った、山が張出し始めたが、平地を辿る道路には住宅が絶えない。
12:14 県営稲荷山団地(7階建)が左手に、右手に近い山腹20M上を線路が行く、トンネルの口が見え、団地の真東600Mに過日訪問した稲荷山温泉:杏泉閣が建つ筈。 
12:20~12:29 稲荷山公園で一休み、トンネル坑口から計算すると61.15K辺りだろう。この辺りも意外な程住宅が多いが、幹線道路は全て千曲川を渡りしなの鉄道:屋代駅、ひいては長野方面を目指す様だ。
 公園からは眺望が利くが、山の斜面をトラバースる格好で線路が引かれ、それに追随する道路は断片的にしか見えない。 
12:40 桑原山竜洞院を過ぎる、杜の鬱蒼と茂る北野神社も近い、この先架道橋があり(60.25K)、線路左手に旧家然の住宅を見ながらしばらく歩けた。
12:58 大田原踏切(59.6K)で位置確認、線路右手すぐ上を長野自動車道が行く。

   稲荷山公園   
13:17 桑ノ原踏切(58.67K)で位置確認、ここまでは線路に絡みながらどうにかついて来たが、その後は道が一時線路レベルから下り、遠回りを強いられ、58.3K地点でまた線路端に戻る。
 なお58.7~59.1K、下り本線の進行左5M上がスイィッチバック式の桑ノ原信号場なのを往路車内から確認したが、道を間違えたのか、道が無いのか、ちょっとで行ける筈なのだが辿り着けなかった。
  桑ノ原踏切の先は403号線に入り、急に進みが早くなる。
13:32 佐野入口バス停を過ぎる、線路が右250Mに見え、佐野下踏切で位置確認、58.23K地点。
13:46 第五西街道踏切(57.97K)で位置確認、近くに歴史を感じさせる集落があり、姨捨正宗醸造場も建つ。
 この辺りからは進行左手真横やや下方に、先刻過ぎた北野神社の大きな杜、その先の稲荷山公園が2~3K離れ見え、何か湖の対岸から見ているような錯覚に捉われるが、線路が先刻過ぎた姨捨正宗醸造場辺りを西の頂点に、ほぼ二等片三角形を描くからだと思う。 
13:55 廃社の中原神社前に、前方80Mに山が突出し、線路は芝山トンネル(154M、57~57.2K辺り)で抜けるが、403号線は山を巻く。
 この先国道はかなり下ってしまい、確認の為線路端を目指したが、60M下まで行って諦める、今日はこういうアップダウンが何回かあり、たいして歩いていないのに消耗が激しい。
    篠ノ井駅    2006年7月30日 14:20 中電更埴変電所が国道の右手に。
14:30 峰入口バス停、国道から分れ、細い舗装道をクネクネと上る、結構傾斜はきつい、沿道は狭い田んぼが段を成して続く、つまり棚田です、、、
15:00 いい加減参って来た頃に姨捨駅に到着。

  

     本城村交流促進センター:西条温泉とくら  16:19~17:18在 ¥400

場所:西条駅から役場前を過ぎ、所要20分足らず、道は殆ど1本道で分り易い。
施設:体育館やテニスコートなどある富沢ふれあい広場の入口に建つ、宿泊・研修施設を備えた村    営の3階建温泉施設で、県内の公営施設によく見る色気の無い清潔な感じの建物、1階のレ    ストランも立派だし、大広間は100畳敷とのこと、
風呂場:2面がガラス張りで明るい感じ、主浴槽は5X2.5M、他にはサウナがあるくらい、洗い場は       9.
お湯:やや白濁、無味、湯口でははっきりした硫黄の匂いを感ずる、平凡なお湯だと思う。
その他:立派な施設だし、料金もやけに安いが、お客がおらず、広い浴室を一時独り占めした。